関西学院大学宗教総部献血実行委員会は4月10日から14日にかけて、西宮上ケ原キャンパスで春の献血週間を開催した。5日間で計438人が献血に協力した。
愛の献血「救われる命」
「命がどうやって助かるのかを自分の目で見てほしかった」そう語るのは小川聡美さん(40)だ。息子のさくら君(7)と共に14日の献血最終日に参加した。
さくら君は献血バスの中を見学し、注射器に対し「思ったよりも太い針でびっくりした」と感想を口にした。
さくら君は4歳の時から白血病を患っている。白血病患者は自分で血液を作ることができないため、輸血が必要だ。
輸血のおかげでさくら君の状態は徐々に良くなっているという。以前まであった味覚障害が少しずつ無くなり、食べたものをおいしいと感じられるまでに回復した。また、外で走りまわることもできるようになった。
聡美さんは「40分で人の命が確実に救える。定期的に輸血を必要としている人もいるので、多くの人に協力してほしい」と献血の必要性を述べた。
献血実行委員会の中城颯太さん(商学部2年)は、今回の交流を通して、血液が誰に届いているのかをより実感できたという。「献血は人を生かす活動であることを、多くの人に伝えていきたい」と今後の献血活動に向けての抱負を掲げた。
近年は若者の献血離れが進み、依然として血液が足りていない状況だ。事実1日あたり1万4千人の献血が必要だという。献血実行委員会副委員長の高橋葵さん(経済学部3年)は「たとえ景品目当てでも構わないので、気軽に献血ブースに足を運んでほしい」と話した。(木下皓太郎)