(ポプラ)タブー視される「涙」を乗り越えるのは、発想の転換

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 今年の春節は2月10日から17日の8日間だった。SNS上では「史上最大の春節」と話題になった。

 春節は中国圏における旧暦の正月だ。神様や先祖への参拝、豊作を祈る行事に由来している。

 春節期間中縁起を担ぐため多くのタブーが存在する。その1つとして「春節の期間中は極力泣いてはいけない」という伝えがある。新しい1年不幸を避けることができると信じられている。

 涙を流す瞬間は多かれ少なかれ誰しも経験する。多くの人々は泣くことを悲観的に考える。

 一方で泣くという行為は絶対悪ではないという考え方も存在する。「罪と罰」の作品で有名なロシア作家ドストエフスキーは「愛情に満ち溢れた心には、悲しみもまた多いものである」と言い残した。またインド独立の父として知られているガンジーは「束縛があるからこそ、私は飛べるのだ。悲しみがあるからこそ、私は高く舞い上がれるのだ。逆境があるからこそ、私は走れるのだ。涙があるからこそ、私は前に進めるのだ」と述べた。

 涙を流す行為を通じて止めようのない気持ちの渦巻きや湧き上がりを感じる。その感情こそが生きているという実感を人に与える。

 日本の正月では能登半島地震やJAL機火災など数々の悲惨なニュースが相次いで報道された。1年の始まりを明るく迎えることができず涙を流した人も多いだろう。彼らに今後多くの幸せが訪れることを今は願うばかりである。

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