関西学院大学の新2年生の1年越しの入学式が3日、西宮上ケ原キャンパスであった。同大は昨年、新型コロナウイルス感染拡大の影響で入学式の実施を見送っていた。感染拡大防止のため、入場者は2年生のみに制限した。2020年度の入学生は5788人だった。
大学関係者によると、新2年生やその家族から「入学式をしてほしい」という声が多く寄せられ、開催を決めたという。
舟木譲院長は「新2年生一人ひとりの顔を見ながら入学を祝えることをうれしく思う」とし「この入学式はこれまでで最も印象と記憶に残るものになるだろう」と語った。村田治学長は「残り3年間で打ち込めるものを見付け、全力で取り組んでほしい」と呼び掛けた。
入学式に出席した井上裕麻さん(教育学部2年)は「オンライン授業を受けていて大学生の実感がなかったが、入学式で自分も関学生なのだという自覚が芽生えた」と話した。
式典後、関西学院グリークラブが校歌「空の翼」を含む4曲を演奏し、会場を楽しませた。同クラブの平見佳久部長(教育学部4年)は「どんな状況であってもネガティブにならず積極的に行動してほしい」と激励した。商学部2年の男子学生は「グリークラブの演奏を聴いて、学生生活を頑張ろうという気持ちになった」と語った。
式の前後には、桜や中央芝生を背景に記念撮影をする学生の姿も多く見られた。
入場できない家族らが式を見られるように、式典の様子をユーチューブで生配信した。(一宮麗果、吉永美咲)