「継続こそ力なり」。関西学院大学体育会相撲部の福井佑二朗主将(人間福祉学部4年)のモットーだ。なかなか結果を出せず、大学ではけがにも苦しんだ。それでも相撲に打ち込み続け、大学3年の時、西日本学生相撲個人体重別選手権85キロ未満級で3位に入賞した。
福井さんは小学1年の時、相撲をしていた兄の影響で競技を始めた。16年続け、11月の全国学生相撲選手権(インカレ)を最後に引退した。体育会相撲部では、入部した時から学年のまとめ役だったという。3年になった時、同期の部員たちに背中を押されて主将になった。
大学1年の終わりごろ、膝の靱帯(じんたい)を切る大けがで、1か月入院し、復帰に1年かかった。その時、思い出したのは、「好きこそものの上手なれ」という高校の恩師の言葉だった。自分が相撲を好きでやっていることに気が付いたという。
けがをする前よりも強くなって復帰すると決意し、全力でリハビリに励んだ。3年で西日本学生相撲個人体重別選手権85キロ未満級で3位入賞、4年で同級準優勝になった。諦めず続けることの大切さを学んだ。
卒業後は保健体育の教員になり、指導者として相撲に携わる。相撲を通して成長した福井さんは、指導者として相撲に恩返しするという。
「諦めずに続ければ、1%でもチャンスはある。どれだけ時間をかけても、チャンスをつかみに行くことの大切さを伝えたい」 (田中秋杜)