関西学院大学の4つの演劇団体は、9月26日〜28日、オンラインで演劇を披露する。新型コロナウイルスの影響で新入部員が集まらない状況を脱するために企画した。4団体が合同で演劇を披露するのは初めて。
参加するのは「演劇集団関奈月」、「劇団狸寝入」、「演劇グループSomething」、「S.O.L.E.」。各団体の演出係がコメディーやミュージカルなど4つの脚本を用意した。1作品は30分程度。部員らは自分の参加したい作品に出演する。
オンライン演劇は普段の舞台とは勝手が違う。「オンラインでは顔しか映らないので表現が難しい」と劇団狸寝入の部員で教育学部3年の片岡愛菜さんは話す。稽古中に観客の反応が分からない不安もあるという。一方、演劇集団関奈月で今回の演出を担当する経済学部3年の小柳直樹さんは「普段とは違うメンバーで練習するのは新鮮。とにかく楽しい」と笑顔で語った。
4団体合同のオンライン演劇は9月26日から28日に上演される。詳細はツイッター(@kgu_dramaclubs)で更新している。 (難波千聖)
■参加する4団体
《演劇集団関奈月》 年4回、学外で公演する。「演劇を通して自己表現したい部員、独特の世界観を持った部員が多い」と部員の小柳さん。他大学との交流も盛んで、関奈月以外の舞台に関わる部員がほとんど。小柳さんも同時に3つの舞台に関わった時期があり「つらかったが、とても楽しかった」と振り返る。
《劇団狸寝入》 年4回、大学内で公演する。「文武両道」を目標に掲げ、これまで部員の中で留年した人はほぼいないという。オリジナルの脚本で公演することも多い。昨年12月の卒業公演では3時間超のオリジナル作品を披露した。
《演劇グループSomething》 41年の最も歴史ある演劇サークル。公演では、開幕時にオリジナルの振り付けでダンスを踊ったり、自作の映像を流したりする。映像チームが毎回力を入れて作る。部員の南谷有祇(ゆうき)さん(商学部、3年)は「卒業後も演劇を続ける人が多いことも特徴」と話す。
《S.O.L.E.》 学内で唯一のミュージカルサークル。歌と踊りでストーリーを進めるミュージカルは演劇とは違う魅力がある。「普段の生活で歌や踊りで感情を表さないが、舞台ではできる。当然のように(歌と踊りの表現が)成り立つことが魅力」と法学部3年で同サークルの岩田瑞生部長は話す。