関西学院大学の10大ニュース 2019
- 2019/12/31
- ニュース
(文中の肩書は当時)
【1位】神戸三田キャンパスに学部新設へ
関西学院大学は6月4日、神戸三田キャンパスの2学部を、2021年4月から5学部に再編すると発表した。理系学部を充実するのが狙いで、理、工、生命環境、建築の4学部を新設する。
同キャンパスは1995年に開設し、現在は総合政策学部と理学部が置かれており、文理の垣根を超えた学びの場として多くの学生が学んでいる。このほど、新キャンパスコンセプト "Be a Borderless Innovator"も策定しており、様々な境界を飛び越えられる「境界を越える革新者(Borderless Innovator)」の輩出を目指すとしている。
【2位】西宮北口キャンパスが開設
関西学院大学は4月、阪急西宮ガーデンズ「ゲート館」に西宮北口キャンパスを開設した。司法研究科(ロースクール)を移転したほか、小学生向けの放課後学習支援施設なども置かれた。
関西の住みたい街トップの西宮北口(リクルート住まいカンパニー調べ)は、大阪梅田と神戸三宮の中間に位置する。同大は至便な地で教育・研究活動の活性化と情報発信機能の強化を図る考え。
同キャンパスには公認心理師の育成などを図る文学部の心理科学実践センターもあり、地域住民が有料でカウンセリングも受けられる。
付近には甲南大のキャンパスもある。文教地区として多くの教育施設があるなか、他大学の進出計画も噂されたことから「西宮北口を関学の街にしたかった」(大学職員)という。
【3位】応援団総部に初の女性団長
応援団総部の73代団長に岸本ゆずかさん(理工・4)が就任した。女性の団長就任は同部70年以上の歴史で初めて。副団長兼指導部長にも柏原加奈さん(経・4)が就き、同部トップ2人を女性が務める。
同部は体育会の試合応援のほか、入学式や卒業式などの大学行事でも演舞を披露する。指導部、吹奏楽部、チアリーダー部で構成され、部員は合わせて約150人。この1年間、大人数の部員を率いてきた。
2人の応援は来年1月3日に東京ドーム(東京都文京区)である、ライスボウル(アメリカンフットボール日本選手権)でも見られる予定。同部は1月下旬に幹部交代式を行い、74代に引き継ぐ。
【4位】宗教総部献血実行委の献血実施が1000回に
宗教総部献血実行委(大川純委員長=社・3=)が企画・実施している献血活動が4月、1965年の開始以来、通算1000回となった。4月17日には記念式典があり、兵庫県赤十字血液センターから同委員会に感謝状が贈呈された。
宗教総部献血実行委が本学で実施する献血活動は、学内献血の協力者数日本一だ。自分たちでチラシを作るなど、手作りの献血活動が特徴で「今後も創意工夫をしながら活動をしていきたい」と大川さん。
県赤十字血液センター所長の平井みどり氏は「若者の献血離れは深刻だ。これからも関学生の若い力にお願いしたい」と、これからの献血実行委の活動に期待を寄せた。
【5位】上ケ原での新月祭が3日間に
新月祭2019が11月1日から3日に西宮上ケ原キャンパスであり、多くの来場者でにぎわった。昨年まで同キャンパスでは4日間の日程で開催されたが、今年は3日間となった。来年からは2日間になる予定。
新月祭の開催を発議する大学祭準備委員会は、数年前から本学より日程縮小の要請を受けていた。同委員会は規約を改正し、来年から新月祭は大学の公式行事になる。改正を受けて、春の風物詩であった署名活動もなくなる。
【6位】関学OBの阪神・近本外野手に学長賞
関西学院大の同窓生として輝かしい功績を収めた人物に贈られる本学の学長賞に、プロ野球阪神の新人・近本光司外野手(25)=17・法=が選ばれた。今季、セ・リーグの新人記録を更新する159安打を放つなどの活躍が評価された。学長賞は本学の同窓生として輝かしい功績を収めた者に授与しようと創立130周年を機に新設され、最初の受賞者となった。
西宮上ケ原キャンパスで12月12日、授与式と学生向けの講演会があった。講演会で近本外野手は学生時代の話やプロ野球の裏話を語った。ノーヒットノーランで最後の打者となった時の心持ちや、大学の講義で単位を落とした話などを披露し会場を沸かせた。
【7位】関学×阪急グッズが盛況
阪急西宮北口駅に直結する商業施設「阪急西宮ガーデンズゲート館」に本学西宮北口キャンパスが開設したことを記念し、阪急電鉄と本学は共同制作した限定商品を3月15日に発売した。阪急線の駅構内の売店「アズナス」や本学生協で販売され一部商品は売り切れている。
商品を全種類購入する本学の卒業生がいるなど、反響も大きい。小さな子を持つ親にも人気だという。
デザインに関わった大学職員は「小さいスペースに本学らしさを加えるのは大変だった。ブランド力のある阪急電鉄とコラボすることで、沿線住民に愛される大学でありたい」と話している。
手ぬぐいやふせんなど売り切れ商品もあるが、西宮上ケ原キャンパス学生会館新館1階の関西学院大学生協KGフォーラム店で一部商品は購入できる。
【8位】アメリカンフットボール部 2年連続学生日本一
アメリカンフットボールの大学日本一を決める第74回甲子園ボウル(全日本大学選手権決勝)は12月15日、阪神甲子園球場であり、西日本代表の関学大が初優勝を狙った東日本代表早大を38—28で下し、2年連続の優勝を果たした。
今季で勇退する同部の鳥内秀晃監督は「甲子園に来られない監督もいる中、何回も来させてもらってありがたい」と述べた。
関学大は来年1月3日に東京ドームで行われる日本選手権「ライスボウル」で、社会人王者の富士通フロンティアーズと対戦する。
【9位】喫煙所が大幅削減
多くの人が利用する施設での喫煙を規制する改正健康増進法が7月1日、一部施行され、関西学院大でも多くの喫煙所が閉鎖された。受動喫煙対策が進むと歓迎する声がある一方、喫煙者を中心に不満の声も聞かれる。
7月1日、西宮上ケ原キャンパスでは喫煙所が4つに削減された。大学施設が集中するキャンパス東側ではB号館に設置された1カ所のみに。西宮聖和キャンパスでは喫煙所が1カ所、神戸三田キャンパスでは5カ所となった。
経済学部2年の女子学生は「以前は副流煙が流れてきて不愉快だった。多くの喫煙所が閉鎖されたことはうれしい」と歓迎する一方で、喫煙者の学生は「不便になったが今さら禁煙は出来ない。困っている」と話した。
【10位】法学部学生自治会に使途不明金
関西学院大学法学部学生自治会で、2018年度の使途不明金が28万円に上ることがわかった。6月25日に行われた学生大会で、同自治会が明らかにした。
学生大会の後、使途不明金の存在や、同自治会の態度に疑問を感じた法学部の学生がツイッターに書き込んだことから、ネット上で情報が拡散し注目を集めている。
同自治会は、大学が全ての法学部生から代理徴収した自治会費で活動を行っている。昨年度の支出総額は約204万円で使途不明金は支出の13・7%にあたる。
9月27日には同自治会が臨時学生大会を開き、使途不明金の説明を行った。18年度の幹部らに聴取したものの、原因の究明には至らなかったとした。17年度繰越金の計上ミス、自治会費とその他の収入の混同などが原因として考えられると説明し、横領の可能性には触れなかった。