神戸三田キャンパス内の計9カ所で、災害備蓄更新による入れ替えで、3月11日から水とカンパン、缶詰パンが無料で配布されている。同キャンパス事務室と安全管理室、そして環境問題を扱う3つのアカデミックコモンズ・プロジェクトが協働して取り組んでいる。
同キャンパスには約3400セットの災害備蓄品がある。賞味期限が迫った災害備蓄品を学生と教職員が消費することで、防災意識の向上を図るとともに、食品廃棄を未然に防ぐことが目的だ。本学内では初めての試みとなる。
同キャンパス事務室の中谷良規課長は「これは国際連合が定める持続可能な開発目標(SDGs)の推進に資する取り組みだ。キャンパス内にある災害備蓄について知ってもらい、自分の身の回りで起こりうる災害について考えるきっかけにしてほしい」と訴えた。
この取り組みに参加している地球環境保護プロジェクト「エコステーション」の代表を務める足立晴香さん(総政・3)は、「沢山の災害備蓄品が捨てられる実態を知ることが大切。私たちの活動であるエコアクトに食品廃棄問題に関する活動を新しく取り入れ、企画してみたい」と意欲を示した。
配布の終了時期は未定で、春学期中に多くの学生と教職員に渡るよう準備する。日頃の備えの再確認と、食品廃棄の阻止に向け、災害備蓄品が人々の手に渡る。