関西学生サッカーリーグは13日、延期となっていた後期第3節が万博記念競技場(大阪府吹田市)であり、関西学院大は阪南大に4—2で勝利した。全日程を消化し、順位は5位。全国大会出場を賭け、関西地区の第5代表を決めるトーナメント戦に出場することになった。
勝利への執念が光った。
前半39分、阪南大に先制を許したが、すぐに追い付いた。アディショナルタイム2分、コーナーキックのこぼれ球をFW平山湧喜が強烈なミドルシュート。ボールはクロスバーをたたき、ゴールへ。「こぼれてきたら思い切り振ろうと決めていた。イメージ通りに振れた」と平山。前半終了間際の同点弾に、チームはピッチ上で喜びを爆発させた。
後半、再び失点し阪南大に勝ち越されたが、全国大会に向けて勝つしかない関学大は諦めなかった。
同28分、FW木村勇大がペナルティーエリア右サイドを突破。「相手GKもほとんど見ず、感覚で打った」というシュートで同点に。続く6分後、またも木村がオフサイドぎりぎりで抜け出し、GKとの1対1を冷静にしずめた。
「4回生を絶対にまだ終わらせたくない」との気持ちから生まれたゴール。得点後、木村は真っ先にベンチへ駆け寄り、共に喜びを分かち合った。「喜ぶ姿が見え、気付いたら走っていた」という。「やっと自分のゴールでチームの勝利に貢献できた」と喜びをかみ締めていた。
アディショナルタイム5分に、FW山見大登が駄目押しのゴールを決め、関学大は4—2で勝利した。
今日勝てなければ、4年生は引退だった。4年生のGK稲垣佳祐は「まだまだ育ててくれた恩師や両親に恩返しできていない。全国大会のベスト4へ行けば観客が入る。絶対に行ってプレーで感謝を表現したい」と話した。
5戦勝ち無しから、2試合連続の逆転勝ち。チームは勢いを取り戻している。 (林 昂汰)