関西学院大学図書館は11月15日と16日の2日間、西宮上ケ原キャンパス大学図書館の図書館ホールにて「Library cinema(ライブラリーシネマ)」を実施した。
ライブラリーシネマは関西学院大学図書館の理念の一つである「『知の交流拠点・創造の空間』を構築する」の体現を目的に2022年から始まった。現在は学期ごとに2つの作品を4時限終了後の時間帯に上映している。
今回上映した作品は21年公開の韓国映画「ハッピーニューイヤー」だ。高級ホテル「エムロス」を舞台に大晦日までの14人の恋模様を描いた内容だ。
15年に渡り男友達への告白をためらうホテルマネジャーや公務員試験に落ち続け恋人にも振られた就活生。問題を抱えたキャラクターたちが登場する。クリスマス、年末年始を間近に控えた今にぴったりの作品だ。
ライブラリーシネマで上映する映画は同図書館に所蔵しているものだ。上映する映画を選ぶ基準は大きく分けて二つある。一つ目は大学が映画の著作権処理をしているものであること。二つ目は学生の興味関心を広げることができ、学びにつながる創造力を与える作品であることだ。
ライブラリーシネマの企画・担当者の1人である図書館職員の鎌田真也さん(44)は「ライブラリーシネマを通して、大学図書館が多くの学生や図書館利用者にとってのサードプレイス。そして創造の場であるような空間を作りたい」と話す。
毎回映画上映後に実施するアンケートの満足度は100%である。席に着き、映画を見る時間を他者と共有する。大学内でありながら非日常の空間を味わうことができる。ライブラリーシネマでの映画体験は映画のサブスクリプションが当たり前の今日において貴重なものだ。(山本紗佑里)