2025年 神戸三田キャンパスに新施設が誕生

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 関西学院大学は、兵庫県三田市学園4丁目2番に所在するカルチャータウン地区センター南ブロック用地にインキュベーション施設と学生寮を併設する複合施設を建設する。

 運営の開始は2025年4月からの予定だ。

 インキュベーション施設とは、創業初期段階にある起業家の事業拡大や成功を支援する場所である。

 関学大は21年6月28日、兵庫県と三田市との間で「神戸三田国際公園都市の地域振興に係る連携協力協定」を締結した。関学大は神戸三田キャンパスの近くの県有地の譲渡を受け、施設の建設に至った。

 神戸三田キャンパスは1995年に開設したが、大学近辺に学生寮は無かった。2021年には学部の再編を行い、理系の学部数が増加した。大学側はキャンパスの活性化や学生のための施設の充実に向けて、学生寮の建設を以前から検討していた。

 寮内の施設については有志の学生がワークショップを開いてアイデアを出し合った。学生同士の交流を意識し、リビングやキッチンは共有になった。また、勉強関連のラーニングルーム以外にもダンスルームや音楽室、シアタールームなども取り入れた。

 インキュベーション施設は学生だけでなく、自治体や企業、住民などが集い、起業家の育成や研究成果の社会実装、地域課題の解決に取り組む拠点になることを目指している。

 神戸三田キャンパス事務室キャンパス運営課の石割淳さん(47)は起業家教育の必要性に触れ、「学生が中心となって新たな事業を起こしたり、地域課題を発見・解決したりして、ゆくゆくは大学発ベンチャーやNPOが誕生していってほしい」と話す。

 関学大は、施設の内装を公式ユーチューブチャンネルで公開している。動画を見た山口悠歩さん(総合政策学部2年)は、「とても良いと思う。清潔感があって設備も整っているから快適そうだ」と話した。また、佐藤良哉さん(工学部1年)は、「他の学生と交流できる場が多いところは魅力的だ」と述べた。

 学生寮の横にインキュベーション施設を併設している事例は少ない。石割さんは「地方出身者も含め、関学大がより多くの人に入学してもらえるよう良い環境を整えていきたい」と意気込みを見せた。  

(木下皓太郎)

複合施設のイメージ図=神戸三田キャンパス事務室提供
学生寮の内装イメージ図=神戸三田キャンパス事務室提供
インキュベーション施設内装イメージ図=神戸三田キャンパス事務室提供

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