(日進月歩)リヤド万博2030と日本、そして私たち― 大阪の次に来る「未来」をどう受け取るか ―

日進月歩

万博は終わらない

 大阪・関西万博が開催された2025年、日本社会では「万博は一区切り」という空気も漂っている。しかし、その熱が冷めきらぬうちに、政府は次の一手を打った。昨年年12月17日、2030年にサウジアラビア・リヤドで開かれる国際博覧会への公式参加を、閣議で了解した。幹事省は経済産業省、副幹事省に農林水産省と国土交通省、さらにJETROも加わる体制だ。政府は本万博を、国際社会との連携を深化させる重要な機会と位置づけている。

桁違いのスケールと野心

 リヤド万博2030は、2030年10月から翌年3月まで開催される登録博覧会で、195以上の国と地域が参加し、来場者は延べ4千万人超を見込む。会場面積は約600万平方㍍と、大阪・関西万博の約4倍にあたる。テーマは「Foresightfor Tomorrow(あすを見通す力)」。

 会場は、砂漠や()れ川「ワジ」というサウジアラビアの自然から着想した自然融合型の都市空間を創出、5つの円形コアゾーンを、五角形状に結ぶ独創的な構成で、人と自然の調和を図るものとなっている。注目すべきは、閉幕後も会場を解体せず、「グローバル・ビレッジ」として恒久利用する点だ。一過性の祝祭に終わらせない姿勢は、万博への本気度を物語る。

日本は、なぜ参加するのか

 政府は、世界に向けて日本の魅力や技術、社会モデルを発信し、貿易・投資の促進につなげたい考えだ。リヤド万博は人工知能、再生可能エネルギー、都市設計、エンターテインメントなど、次世代産業の実験場であり、国際的なビジネス機会が拡大する分野を中心としている。

我々若い世代にとっての意味

 では、このリヤド万博は、日本の大学生にとってどのような意味を持つのだろうか。答えは明確ではない。しかし、大阪・関西万博からリヤドへと続く「万博のバトン」を、持続可能で包摂的な未来を模索する世界の意志を、次の時代へとつなぐ「主人公」が、我々であることは明らかだ。  技術、都市、文化、環境、働き方――その多くが、国境を越えた協働により形づくられる時代に、我々は生きている。参加する日本が、どのような価値を示し、どのような課題に向き合っていくのか。大阪からリヤドそして未来へと続く万博のバトンは、未来を「見る」だけでなく、「考え、選ぶ」責任を、私たち一人ひとりに手渡しているのではないだろうか。

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