(日進月歩)震災を受けて

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ボランティアの継承を

 ボランティアは、災害時に救援の第一線に立っている。ボランティアの発端は阪神淡路大震災であった。災害時、ボランティアは息の長い活動が求められる。

 近年、大学が「ボランティア支援室」といった窓口を設置する事例が増えている。本学はその先駆けだ。支援室は、ボランティアをしたい学生に対して紹介活動やボランティアをおこなっている学生や団体の情報提供をしている。また、災害時には被災地への乗り合いバスを運行するなどの活動もしている。

 本学のボランティアは、被災地で重要な役割を果たしている。ボランティアを受けた被災者からは「心があったまったよ」「安心して眠れたよ」などと好評だ。ボランティアを行った学生も「充実感を得られた」と話している。

 ボランティアには人の生活を助けるだけでなく、人の心を癒す力も存在する。行政の公助だけでは、心を癒す余裕はない。その中で大学が、先陣をきってボランティア活動を支援し続けることは可能である。これからも思いやりのあるボランティアを育てる仕組みを充実させてほしい。

心の復興

 東日本大地震から8年が経とうとしている。被災地では、区画整理された道路や新しい住宅が見られる。整備は整ってきているようだが、被災者は安心して暮らせるようになったのだろうか。

 被災者は震災後に比べ、良い暮らしになったと語った。だが、もう以前と同じ暮らしには戻ることはできないという。

 現地は今も深刻な問題がある。それは恐怖や喪失感にさいなまれ、心身の不調を訴える人が後を絶たないことだ。

 抗うことのできない突然の地震や津波は、大切な人や財産すべてを根こそぎ奪った。助かった人は、自分だけが生きているという自責の念に駆られ、精神状態がひどく不安定になる。それが原因で、病を患う人や自死を望む人も少なくない。

 この事象は東日本大地震だけに限ったことではない。戦争の悲劇や多くの災害に見舞われ、哀惜の記憶に苦しむ人は無数に存在する。そのまま記憶を抱えていると、人の心と体は悲鳴をあげるだろう。そこで大切なのは、心の復興だ。記憶にふたをすることではない。被災者が、自分を形づくる大切な一部として、過去を振り返れるようになること。そのためには、支えや見守りが必要だ。被災者一人ひとりの心のそばにいて、支えることができるそういう存在が求められる。

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