チャペルを作りあげるオルガニスト
- 2024/12/6
- ニュース
- 865号, チャペルオルガニスト, 石黒和加奈
社会学部チャペルでの演奏=本人提供
チャペルに響き渡るオルガンの荘厳な音。伝統を守り、奏で続けるのはチャペルオルガニストたちだ。
遡ること1962年、関西学院大学がパイプオルガンを導入したことをきっかけに、その後、宗教センターがオルガニストの養成を開始した。現在は全キャンパスで約50人が活動している。
オルガニストはオーディションに合格後、1年間チャペルでの奏楽に備えてレッスンを受け、2年目に晴れてデビューする。デビュー後も講師によるレッスンと個人練習に取り組み、たゆまぬ努力を重ねる。
オルガニストの浦川絢華さん(文学部4年)は「宗教主事の先生ひとりではチャペルは成り立たない。チャペルを作りあげる手伝いができることにやりがいを感じる」と活動への熱意を述べた。
同じくオルガニストの伊藤未桜さん(人間福祉学部4年)は「賛美歌を弾くときは、歌詞を理解したり先生の歌うスピードや音量を考えたりしている」と心がけについて語った。
オルガンにはトランペットのような音、フルートのような音などさまざまな音色があり、それらを組み合わせながら手元の2段の鍵盤と足元の鍵盤で演奏する。オルガニストには多要素を駆使する力、そして前奏の長さや曲の変更への対応力も必要だ。
オルガニストの大垣美和さん(法学部3年)は「1年目のオルガニストが奏楽デビューするとき、不安に感じることがあると思う。自分の経験を伝えて不安をなくしたい」と今後の展望を語った。
学部チャペルの他にも合同チャペルや入学宣誓式、スプリングコンサートでオルガニストの演奏を聴くことができる。来年3月1日には卒業演奏会を開催する予定だ。オルガニストたちが奏でる音を、ぜひ聴いてほしい。 (石黒和加奈)