(マスターピース)『報道キャスターが現場で学んだ42の仕事術』 小西美穂〈著〉

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

■「コロナ禍を乗り越える一助になれば」

著者の小西美穂さん(51)は、関西学院大学文学部卒業生。読売テレビで報道記者、ロンドン特派員として国内外をリポート。帰国後、政治部記者を経て、日本テレビに入社し報道キャスターに。現在はキャスター・解説委員として、報道番組「news every.」で日々のニュースを解説している。

 本書では、自身の成長につながるノートの取り方や初対面の人の心をつかむ話し方や聞き方など、42の心得が小西さんの体験談を交えながら紹介されている。

 「私はこれまで多くの逆境を乗り越えてきた。そんな私の経験が、新型コロナウイルス禍という大きく広範囲な変化の壁を乗り越える一助になれば」という思いから、小西さんは本書を出版した。

 出版後、幅広い年齢層から「励まされた」「元気が出た」といった感想が寄せられた。その中でも、ビジネスマンの男性からの反響が特に大きく、驚いたという。画面の映り方や話の振り方など、営業先とのオンラインでのやりとりで大いに役立ったという声が多く聞かれたそうだ。

 「雑談から部下の心に寄り添う」という項は、学生にも読んでほしいという。「コロナ禍でどうしたらよいのか分からず不安に感じている人は多い。だからこそ、他者の心にすっと寄り添うコミュニケーション方法をこの本から学んでほしい」と語る。

 小西さんは学生に対し「私が大学で女子ラクロス部を立ち上げたように、学生時代に何でもよいから打ち込めることを見付けてほしい。そこで得た経験が必ず将来の役に立つ」とエールを送った。

 小西さんの学生時代はラクロス漬けだった。当時まだ日本で無名のスポーツだったラクロスに一目ぼれし、関西地区でも競技を盛り上げようと無我夢中だった。メンバー集めから道具の調達や練習法の確立まで、周囲を巻き込み0から1を生み出す楽しさを体験できたことが現在の仕事でも生きているという。(吉永美咲)

『報道キャスターが現場で学んだ42の仕事術』(小西美穂、光文社)

関連記事

ピックアップ記事

  1.  ミーティングの様子(左から中村稔、中川暢三、大沢芳清、清水貴之、稲村和美、斎藤元彦)=2024年…
  2.  優勝が決まりマウンドに集まる野球部メンバー=2024年10月21日、わかさスタジアム京都、体育会…
  3.  ネブラスカ大学オハマ校の英語中期留学に参加した学生の写真=CIEC提供   関西学院大学は…
ページ上部へ戻る