(ポプラ)かけがえのない日々を

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 1986年に公開されたアメリカ合衆国の映画に『スタンド・バイ・ミー』がある▼

オレゴン州の小さな田舎町で、それぞれ複雑な問題を抱える家庭に育った4人の少年たちが行方不明になった死体探しの旅に出る。そのひと夏の冒険と思い出を描いた青春映画だ▼

旅の途中、喧嘩をしたり危険な目に遭ったりしながらも、助け合いながら「死体を見つければ、冴えない自分から英雄になれる」という純真な気持ちに突き動かされて4人は旅を続ける▼

旅の途中で彼らは、それぞれの抱える将来の不安や、希望を見出せない日々について打ち明け、お互いに励まし合い、夢を諦めないことを約束し合う▼

大人になった主人公は、ひと夏の冒険を「複雑な家庭環境の中で、仲間との友情を感じた12歳の頃のような友達は、二度とできることはない」と穏やかに思い返す▼

春は出会いと別れの季節。希望の道を進む人、涙を流した人、先の見えない不安に押しつぶされそうな人。さまざまだろう。でも、自分で選んだその場所で出会った仲間と困難や不安を乗り越え、時にからかいあいながら、夢を語りあう日々はきっと何物にも代えがたい▼これから始まる新生活。出会いと友情を大切に。この映画が、その時にしか過ごすことのできない日々の尊さとかけがえのなさを教えてくれる。

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