甘さ控えめのチョコテリーヌは噛むと日本酒の香りが口いっぱいに広がる。
レストランポプラは1月25日、関西学院会館内の店舗にて関西学院大学商学部の石淵純也ゼミと共同開発した「濃厚ショコラとドライフルーツのテリーヌ」のテイクアウト商品の販売を開始した。販売価格は税込み3500円だ。
株式会社カフェ飲食事業部の西岡新さん(50)は「この商品は社会貢献を目指したものだ」と語った。
「濃厚ショコラとドライフルーツのテリーヌ」には酒粕を使用している。酒粕はビタミンを豊富に含んだ栄養満点の食品であるが、通常は日本酒を作る過程で産業廃棄物として捨てられてしまう。レストランポプラと石淵ゼミの学生は酒粕を食材として利用することで、SDGsに配慮した商品作りを目指した。
またテリーヌに使用しているチョコレートはフェアトレードの商品だ。カカオの生産者に適切な賃金が支払われるフェアトレードの商品を利用することで、発展途上国の経済発展に貢献している。
石淵ゼミの学生らは商品開発について研究している。学生らはテリーヌの発売に向け、テリーヌ本体だけでなく、皿や付け合わせの菓子に至るまで徹底的に話し合った。
テイクアウト販売用の箱にもこだわった。金色の関学の校章を刻印している箱は、テリーヌを食べたあとでも再利用できる仕上がりになっている。
西岡さんは「SDGsに限らず、これからも学生が考える面白いことを取り入れていきたい」と今後の関学生との共同開発に意欲的な姿勢を見せた。
レストランポプラは「濃厚ショコラとドライフルーツのテリーヌ」のメニューを2月1日から税込み700円で提供している。
店内で提供しているメニューは1本丸ごと販売しているテイクアウト商品とは違い、一切れのテリーヌに塩ミルクアイスと小麦粉でできたフランス菓子のチュイールを添えたものだ。
関学生考案の絶品テリーヌ。ぜひ足を運んで見て欲しい。
(山本麻衣子)
石淵ゼミの学生が考案したチョコテリーヌと包装用の箱=山本麻衣子撮影