薬物問題に揺れる関学大アメフト部

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 日本アメリカンフットボール協会は8月30日、今年6月にカナダで開催されたU20世界選手権に日本代表として選出された関学大アメフト部の5名に、複数の重大な規律違反がみられたことを報告した。この規律違反は、大麻含有製品の蓋然性がある物質を所持・使用したことを含むものであった。

 これに対して同部は事件発覚からその対応までの経緯を会見で公表した。対応としては当該部員に対して毛髪検査の受検の勧告を行ったと説明した。また、部員に対して違法薬物に対する啓発活動を強化するとしている。

ここで問題となっているのが、当該部員のうち1名が毛髪検査を拒否したことだ。

 毛髪検査の特徴として、薬物を使用してから数週間経っても成分が検出されることがある。当該部員5名は既に尿検査を実施しており、結果は陰性であったが、尿検査には1週間もすれば薬物の成分が検出されなくなるという問題がある。

同部は当該部員のうち1名が毛髪検査を拒否した原因として、一方的なデマの拡散や協会の高圧的な態度に対する抗議の意志があると説明したが、依然として疑念は晴れることがない。

また、このような状況下で、インターネット上では伝聞や憶測による情報が散見されている。同部は名誉権やプライバシーの侵害ともなるこの問題に対して注意を呼びかけた。

 日本国内でも有数の伝統を誇る関学大アメフト部は、今一度その在り方を問われている。威信の回復の為には毅然(きぜん)とした対応が必須となる。       

(宝本拓夢)

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