ドラマを通じ、戦争を我が事として捉える契機に NHK「手塚治虫の戦争」

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 戦後81年目の夏を迎える中、8月12日(水)午後10時からNHK総合で「手塚治虫の戦争」という特集ドラマが放映される。ドラマでは数多くの名作を生み出した漫画家の手塚治虫が描いた「紙の砦」の光景が再現される。「紙の砦」は手塚氏が自身の戦争体験を如実に描いた作品だ。

 昭和3年に生まれた手塚治虫は、思春期である10代の頃に太平洋戦争を経験する。戦時下では芸能や漫画など文化に対して厳しいまなざしが向けられた。漫画を描くことが好きだった手塚氏は周りから厳しい批判を受けた。苦境に立たされても、手塚氏は細々と漫画を描き続けた。

 NHKは今回のドラマで、戦時下の中高生の生活に焦点を当てた。ドラマの舞台は戦場の最前線ではなく、銃後の生徒たちが主役だ。「紙の砦」の作中で主人公の大寒鉄郎が漫画を描くことを非難される場面がある。戦時中、数多くの若者が自由や夢を断たれた。戦時下の空気が生きにくさと不自由を生み出した。夢や希望を持つのは現代の若者も当時も変わらない。

 戦争の記憶がますます薄れていく現代は自由や夢を持つことが当然になっている。大学生を含めた今の10代や若者に「戦争が起きるといかに自由がなくなっていくか」を考えてほしいのがこの作品の狙いだ。大人を含め、戦争を知らない全ての人にドラマを通じて、「戦争を他人事にせず、我が事として捉えて想像する」ということを訴えている。

 演出の鈴木(すずき)(わたる)さん(44)はインタビューで手塚治虫の作品を起用した事について、「誰もが知っている手塚氏を通じて、戦争について考える機会になってほしい」と語った。

(前川勇)

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法学部政治学科3年 新聞総部の管理運営の責任者です。印象に残っている記事は「日進月歩 奉安庫今も関学に」。

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