駅へ向かう途中、地面にカメラを向ける人を見かけた。不思議に思い近寄ると、マンホールがあった。蓋に描かれた色鮮やかな阪神甲子園球場と桜。奥の建物は酒蔵だと、調べて分かった▼マンホールの蓋は地域ごとに柄が異なる。中には、数カ所でしか見ることができない特別なデザインのものもある。近年ではアニメやゲーム、メジャーリーガーの柄の蓋が話題になった▼そんな個性あふれる蓋を設置する自治体の目的の一つは、下水道事業への興味関心を高めることだ▼GKP(下水道広報プラットフォーム)は国民の下水道への理解を深めるために、千種類を超えるマンホールカードを作成している▼マンホールカードはバラエティに富んだ柄の写真にその解説が添えられている。カードは無料で配布されており、コレクターにも人気だ▼近年、水道管の劣化が顕在化してきている。昨年発生した埼玉県八潮市での道路陥没は記憶に新しい。事故をきっかけに兵庫県でも下水道管の点検が行われた。県内では、まだ大きな事故は発生していない。しかし、確実に劣化は進んでいる▼下水道の未来は決して明るいとはいえない。だが、将来を憂いたとて、我々に何ができるだろうか——▼この夏、マンホールに注目してみてはどうだろう。
