アカペラチーム「うたかるた」 バラード曲で5人らしく

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 アカペラチーム「うたかるた」のメンバーそれぞれが初めてアカペラを披露したのは1年生の6月だ。全員がアカペラ初心者で先輩の支えを得て、なんとか完成させた発表だった。そこからわずか1年足らず、5月23日にフジテレビで放送された「ハモネプ2023大学日本一決定戦」で「うたかるた」は優勝を掴んだ。

 「うたかるた」は関西学院大学アカペラサークル「Crescent Party」に所属している。

  メンバーは主旋律を担うリードの「ヴェン」こと高田育実さん(文学部2年)。コーラスで高音域のソプラノを担うトップの「こつめ」こと徳永晶さん(工学部2年)。ハモネプ優勝後に加入し、コーラスでメゾソプラノの音域を担うセカンドの「なーや」こと佐藤綾菜さん(社会学部2年)。コーラスで低音域を担うサードの「スナッフィー」こと中野結衣さん(教育学部2年)。最も低い音域を担うベースの「かなた」こと田中大揮さん(教育学部2年)の5人だ。

 「新月祭でバラード曲を披露したい」という目的のもとチームが誕生した。当初のメンバーはヴェンさんとスナッフィーさんを含めた4人だった。しかしバラード曲は5声編成が主流であり、メンバーの入退を経て現在の構成になった。 

 ハモネプの一次選考の締め切りは3月。ハモネプ出場メンバーでの結成は23年の2月5日で、応募までの猶予はかなり短かった。それでも「うたかるた」が優勝できた理由は彼らの持つある強みだ。

 それは、メンバー全員がバラードに適した声質を持つことだ。音楽経験豊富なコーラスのこつめさん、なーやさん、スナッフィーさん。音楽経験が一切ないものの12組ものアカペラグループでベースとして活躍するかなたさんの4人がヴェンさんの繊細な歌声を支える。互いの声質が合うチームだからこそ新曲でも1回目の練習である程度完成させ、披露できると分析した。

 スナッフィーさんが語った「自分たち自身が楽しむことを忘れない」。かなたさんが語った「自分たちにしか奏でられない音楽を大切にしたい」というチームとしての指針がバラード曲を披露するうえで最高のメンバーを集めた。

 現在、「うたかるた」には「全国ハモネプリーグLIVE2023夏」をはじめとした多くの依頼が届いている。こつめさんは「イベントの一つ一つを大切にしたい」と意気込んだ。

 また、なーやさんは「自分たちの歌が多くの人の何かを変えるきっかけになってほしい」と話す。ヴェンさんも「自分たちでアカペラをもっと周知させたい」と目標を掲げた。その実現に向け、現在「うたかるた」はYouTubeにて歌唱動画を公開している。(西本明日華)

「うたかるた」のメンバーたち=本人提供

西本 明日華副総部長兼編集長

投稿者プロフィール

社会学部社会心理専攻3年。様々な人やものと関わりたいと思い入部。活躍する人や部の記事を書くことが多い。将来はマスメディア関係の職を志望している。趣味はアニメ、漫画、ゲームといったサブカルチャー。

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