3月22日、関西学院大学学部生向けのKGチャットボットサービスが始まった。表示される質問一覧から質問を選択、またはチャットに入力することで、履修や留学など学生生活に関する疑問を解決できる。あらゆる質問に適切な回答をするため、チャットボットには大学全ての部署の情報が集結している。
昨年度秋学期から神戸三田キャンパスで先行実施したチャットボットの成果を踏まえ、3月から全キャンパスで導入。関学大のポータルサイトkwic内の「よくある質問(FAQ)」から利用できる。
4月時点で約7千人が利用しており、回答数は3万件に達する。履修に関する質問が最多で、今後は質問数の多い分野を中心に質問項目を増やす予定。
昨年春に、全学的な取り組みの一つである「学生申請と学生相談のデジタル化」を推進するためのプロジェクトチームが組まれた。学内サービスの利便性向上を検討した結果、時間と場所を問わず、学生自身が疑問を調べて解決できるチャットボットを導入することになったという。
社会のデジタル化を踏まえ、授業支援システムLUNAやMicrosoft Formsなどデジタルツールの活用推進、円滑な学生相談を目標に、計画から1年でサービスを開始。プロジェクトに携わった、関西学院大学教務機構事務部の北敬史さん(42)は「全ての部署の協力のおかげであり、本学職員の底力を見た」と話す。
チャットボットの質問と回答はデータとして蓄積され、在籍学生を始め今後入学する全学生の疑問解決の幅を増やすことにつながるという。北さんは「学生に身近なチャットボットにして、ささいなことにも答えられるよう改善していくので学生の皆さんに利用してほしい」と語った。
プロジェクトに携わった、社会学部事務室職員の山本寛人さん(28)は「プロジェクトを通じて、大学をもっと良くしたいという職員の思いをつなげることができた」と笑みを浮かべた。
今後は、チャットボットを起点に学内のあらゆるサービスと連携を図る予定。大学全体で情報を共有できるよう、大学院生を含めたチャットボットサービスも検討している。
チャットボットでは、身近な職員さんをイメージしたキャラクターが疑問に答える。キャラクター起用を担当した、国際学部事務室職員の髙島啓志さん(26)は「容姿も成長するので楽しみにしてほしい」と話した。(上田帆乃佳)