
インタビューに笑顔で応じる白岩正三議員=2025年9月2日、豊中市役所議会棟、田爪翔撮影
参院選後、世間では政治関心が高まっている一方、特に若年層において、地方政治への関心が薄いという懸念がある。そこで弊部は、総合政策学部OBで豊中市議会議員の白岩正三議員にインタビューを行った。
白岩議員は高校在学時と大学卒業後にイギリスに留学している。松下政経塾、豊中市政研究所研究員を経て、2007年に豊中市議会議員選挙で初当選し、現在4期目だ。
「変わったことをしたかった」という思いで、高校在学時に留学を決意。実際に留学することで、言葉さえ通じれば、何でもできるということを実感したと話す。
その後、白岩議員は総合政策学部に入学する。入学時、まだ神戸三田キャンパスは完成しておらず、何もなかったそうだ。そこで、「このまま三田で埋もれているとダメや」「自分の留学経験を仲間に伝えたい」という思いで、国際交流・国際協力支援団体CLUB GEORDIEを創設した。白岩議員は関西にある各国の総領事館全てに手紙を出し、講演の依頼をした。気になることはやってみるという姿勢は今につながっていると言う。
次に、地方政治について伺った。そもそも地方政治は何のためにあるのか。白岩議員は講演などで必ず、「身近なことは市議会で決まっているんですよ」と説明する。医療費の助成が何歳まであるか。学校のトイレは洋式か。体育館に空調は付いているか。これらは自治体によって異なる。
このように、私たちの日常生活に大きく影響することを決定するにも関わらず、地方選挙の投票率は低い。地方政治への関心の低さについて、白岩議員は「政治家の責任も大きい」とした上で、市民には地方政治を「政治」と捉えるのではなく、みんなで行う「まちづくり」と捉えてほしいと話す姿が印象的だった。
白岩議員の普段の活動は、議会での活動に加えて、地域のイベントの運営、市民の声を聞くための「まちづくり座談会」の開催、市政には関係がない個人の相談に乗ったりもしている。
最後に、大学生に向けて「動くことが大事」とメッセージを送り、チャレンジしたり、実際に足を運んで話を聞いたりすることが大切だと強調した。
(仲悠士)