関西学院大学図書館は、豊富な本や資料とともに体験を通して日本文化を学ぶLibrary Workshopを開催した。開催地は西宮上ケ原キャンパスの図書館地下一階の吹き抜けエリアに畳を敷いた特設会場。5月31日に行われた第一弾は、いけばな体験だった。
原則会話が禁止されている図書館内で指導や質問といった会話が不可欠な企画を実施するのは新たな試みであった。参加者たちは慣れないいけばなに苦戦しながらも談笑を楽しみつつ花の生け方を学んだ。
初めていけばなを体験した山下誌保理さん(経済学部2年)は「自由に花を挿せばいいと思っていたが、細かい決まりがあることを学んだ。大変満足しており、完成した作品に愛着が湧いた」と語った。
企画した図書館職員の鎌田真也さん(44)は、「コロナウイルス感染拡大防止のため、学生の交流機会が少ない時期が続いた。知の交流拠点と創造の場として図書館が役割を果たし、学生を支援したい」と話した。
今回の企画は図書館職員たちが「図書館はどうあるべきか」というテーマで話し合い、他の利用者に迷惑をかけないよう工夫したうえで実現した。
鎌田さんは「全員にとって学びと気づきの場になったら嬉しい。好評であれば次の取り組みも考えていきたい」と今後についても意欲的な姿勢をみせた。(石黒和加奈)