前田ゼミ 若い世代が宝塚の魅力をまち歩きで発信

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 関西学院大学経済学部前田高志ゼミの学生は11月27日、兵庫県宝塚市と連携して作った観光ツアー「宝塚まち歩き」を実施した。半年前、宝塚市役所観光企画課に勤める同ゼミOBの杉山貴司さんが、若い世代に向けたツアーを企画してほしいと依頼し、企画が始まった。学生はガイドとして宝塚市の魅力を伝え、参加者は楽しそうに宝塚市を満喫した。

 宝塚市がこれまで開催してきたガイドツアーでは、市民による「宝塚観光ガイド夢さがし隊」の隊員や参加者の高齢化、ツアールートのマンネリ化が課題だった。

 同ゼミ3年の鴻野光希さん(20)はツアールートを考えることが大変だったと話す。また、ゼミには宝塚市出身の学生がおらず、全てゼロからのスタートだった。「どうすれば充実した時間を過ごしてもらえるのか、限られた時間の中で魅力を伝える方法を考えた」

 宝塚大劇場前での街頭インタビューや、SNSでのアンケートで多くの若者の意見を取り入れた。宝塚市の魅力的な観光地を伝えることに加え、ツアーの適切な距離や移動時間も考慮し、市内各地でフィールドワークを行った。参加者の心をつかむために、笑いを取れるような話を考えるなど常に客観視して内容を考えたという。

 当日は、宝塚温泉や宝塚大劇場といった花のみちの各所にあるスポットを、参加者に分かりやすいように、クイズや逸話を交えて紹介した。学生が準備した、ラミネートした写真や手描きの絵も使用した。

 学生による花のみちでのガイド後、手塚治虫記念館の前で宝塚市観光大使「サファイア」と記念撮影し、記念館で館長によるガイドツアーで企画を終えた。

 宝塚市在住で、親子で参加したという女性は「宝塚に住んでいたが宝塚のことをよく知らなかった。大学生や手塚治虫記念館での館長の説明もあり楽しかった」と満足していた。

 同ゼミ3年の徳岡秀仁さん(20)は「市役所の方々の多大なる協力もあり、宝塚の魅力をより多くの人に発信したいという思いが強くなった。ガイドの反復練習を綿密に行い、本番では一切緊張せず楽しめた。得た成果を今後の研究で生かしたい」と振り返った。(井上聡)

宝塚生まれのウィルキンソン炭酸水について説明する前田ゼミの学生=2021年11月27日、兵庫県宝塚市、井上聡撮影
宝塚ホテルの前で説明をする前田ゼミの学生=2021年11月27日、兵庫県宝塚市、井上聡撮影

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