(日進月歩)闇バイト 情報を見極める重要性
- 2025/5/27
- 日進月歩

昨今、闇バイトという言葉をちまたでよく聞く。今年2月には、ミャンマーで特殊詐欺に加担させられたとみられる日本人の高校生らが相次いで保護されるなど、事態は深刻性を増している。
兵庫県警は闇バイトについて「SNSやインターネット掲示板などで、仕事の内容を明らかにせずに、短時間で著しく高額な報酬を受け取れるなどと甘い言葉で誘い、特殊詐欺の受け子や出し子、強盗の実行犯など、犯罪組織の使い捨てとなる実行者をアルバイトと称して募集しているもの」と定義している。
ただ、その手口は巧妙化され、分かりにくくなってきた。日給1万円で募集するなど、普通のバイトと似たケースもある。また、応募してから闇バイトだと気が付いても個人情報を握られているため逃げられない。
警察庁がまとめた2024年の犯罪統計によると、特殊詐欺やSNS型詐欺の被害額は約1990億円と前年度の約908億円を大きく上回り過去最高を更新した。
闇バイトに手を出さないためには、ネットリテラシーを身につけておくことが求められる。日給5万円といった高すぎる給与、業務内容が明確に記載されていないなど、これらの客観的にみて明らかに正当性に欠ける情報もうのみにして事件に巻き込まれるケースがある。正しい情報の見極め、情報の取捨選択ができなければこのように事件に巻き込まれかねない。
近年では小学校低学年でもスマートフォンを当たり前のように所持している。SNS上のトラブルに巻き込まれないためにも、インターネットとの正しい向き合い方を学ぶことが不可欠だ。
一度足を踏み入れたら後戻りできなくなる闇バイト。SNSの節度ある利用を心掛けこれ以上被害が広がらないよう、一人ひとりの情報を見極める意識が求められる。