“We’s フォーラム 2019″開催

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 1月26日に、起業家や起業を志す人を対象に、大阪市女性起業家情報交流協会主催の「We’s フォーラム 2019 Innovation concept」が開催された。会場では、2名のゲスト講演者の話を通して、150名の参加者が意見交換やディスカッションなどを行った。

 ゲスト講演者として、株式会社マザーハウス副社長の山崎大輔氏と、本学の経営戦略研究科ビジネススクール准教授の大内章子氏が登壇した。

 山崎氏は、2007年にゴールドマン・サックス証券を退社。その後、大学時代のゼミの1年後輩であった山口絵理子氏(株式会社マザーハウス代表取締役兼チーフデザイナー)が始めたマザーハウスを経営面からサポートするために参加を決意し、同年にマザーハウスの副社長に就任。現在、マザーハウスは国内31店舗に加え、香港および台湾の5店舗で販売を行っている。マザーハウスの特徴は、バッグやジュエリーの生産を途上国で行なっていることだ。途上国の人々とも対等な立場を築き、途上国の良さを商品を通して、顧客に伝えている。

 大内氏は、総合商社勤務を経て、働き方への疑問から慶應義塾大学大学院商学研究科に入学し、博士課程を修了。その経験を活かし、本学にて「ハッピーキャリアプログラム-女性の仕事復帰・起業コース」とその姉妹コース「女性リーダー育成コース」の企画運営を行った。

 フォーラムは3部のプログラムに沿って進行された。

 第1部の「過去を振り返って」で、山崎氏は「自分を変えたのは、当時、僕の周りにいた人と環境だった。だから、誰とどんな環境にいるかがとても大切だ」と語った。山崎氏にとっての成功の鍵は、企業から共に戦ってきた山口氏であったそうだ。また「やりたいことを口にして、周りの人に知ってもらうことから挑戦は始まる。時には、そこからチャンスが生まれる」とも語った。恥ずかしがったり躊躇したりせず、まずは口に出して発信することの大切さを伝えた。

  第2部の「経営者になった今」では、経営者としての山崎氏の苦悩が語られた。現在、マザーハウスは日本国内だけで約200人の社員を抱えている。その中で山崎氏は、社員のマネジメントと、プレイヤーとしての自分の仕事を両立させる働き方を模索し続けてきた。その為に必要となる人材の育成には、信じて任せることが何よりも重要であったと、自身の経験を通じて語った。

  第3部の「10年後未来に向けて」では、参加者それぞれが10年後への希望を示し、ディスカッションを行った。様々な意見が出た中で、山崎氏は「人材を育てあえる会社が増える未来」を望んだ。会社で新たな人材を育成し、気持ち良く送り出す。その繰り返しが、日本をより発展させる鍵なのではないかと彼は述べた。

 このフォーラムのテーマである「イノベーションコンセプト」は、参加者がこのフォーラムを通して、一度個々のイノベーションコンセプトに立ち返ることで、今後の自己実現と事業発展の一助となることを願って考えられた。

 10年後、今回の参加者それぞれが描いた未来が実現されていることを、願うばかりである。

思いを語る山崎氏
登壇者の話に聞きいる参加者

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