(この学生に注目!)「関学大から世界のSDGs意識を変えたい」 高橋幸太郎さん

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 「SDGsで学校を、そして日本を変えていきたい」。そう語るのは、関西学院大学法学部政治学科3年の高橋幸太郎さんだ。高橋さんは、K.G SDGsキャンパスサポーターの副代表を1年間務め、今年度の秋学期からは代表になる。

 SDGsの活動に関心を持ったきっかけは自身の生い立ちにある。北海道美瑛町出身の高橋さんは母子家庭で裕福ではなかった。母親は高橋さんに不自由ない生活をさせてくれたものの、どうしても周りと比べ、劣等感を抱いたと語る。

 しかし高校生の時に転機が訪れる。難民問題に関する文章を扱った英語の授業だ。内容は感染症流行で生活が立ち行かなくなった難民が焼身自殺をしたというもの。

 「今まで自分もしんどい思いをした。けど世界にはもっと苦しんでいる人がいる」と気付いた。この時感じた衝撃が高橋さんの価値観を変えた。

 苦しんでいる人たちに寄り添う人間になりたいと難民支援活動を行うUNHCRを志すようになった。 

 UNHCRは国際機関であり、海外大学出身者が多い。高橋さんも当初は予備校に通い、同じ道を目指そうとしたが、関学大は国際連合とつながりがあると知った。「UNHCRで働くには、国連のインターン参加が重要。関学大は一番その道に近い」と感じ、入学を決めた。 

 大学では優秀な成績を収めた人のみがもらえる奨学金を取得するなど、勉学にも力を入れている。しかし実際に難民問題や社会問題を学ぶだけでなく、経験をしたいという思いで2年生の秋にK.G SDGsキャンパスサポーターの設立者の1人となった。

 K.G SDGsキャンパスサポーターはSDGsを広める活動を行う組織の中で関学大唯一の公認団体だ。企業とのコラボやSDGsを広めるボードゲームを作成している。高橋さんは「この団体はSDGsを広めるすべての活動を行う」と話す。

 設立2年目だが、現在は47人の部員がいる。初めはマニュアルが整っておらず理念を部員全体で共有できなかった。そこで高橋さんは班制度を導入し、班内で活動意義の共有を徹底した。またビジネス用コミュニケーションツールであるSlackを導入して、進捗状況を適宜確認している。それにより現在は徐々にではあるが、組織としてのまとまりができつつある。  最後に高橋さんは今後の目標について「まずはK.G SDGsキャンパスサポーターの活動を通して関学生にSDGsの意識を変えてもらう。そして個人としては世界を変えるUNHCRの職員を目指す」と掲げた。(松本亘平)

高橋幸太郎さん=本人提供

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