関西学院大学生活協同組合では、2005年秋頃から食べた後の弁当容器を返却すると10円が返金される取り組みを実施している。
関学生協フードサービス事業部の森保亮紀さん(39)によると、この取り組みは生協全体でリサイクルに取り組むことで学内環境を守ることにつながる。さらに資源再生の取り組みも行うことを目標として始めた。
これは大学生協全体としての取り組みであるため、関学生協だけでなく他大学の生協でも実施している。
学内でエコやSDGsのイベントがある際には、弁当容器返却を促す広告を出すなどする学生もいるという。森保さんは「学生と一緒になってエコに取り組むことができるのは良いことだ」「この取り組みに協力してくれる人や、エコに取り組む姿を見てくれている人もいるのでこれからも続けていきたい」と話した。
取り組みへの参加方法は、弁当容器の内側のフィルムを剥がしてゴミ箱に捨て、白い容器のみを関学生協各店舗のレジに持っていくというものだ。10円はその場での返金となる。中にはまとめて返却する人もいるそうだ。
しかし、関学生協での弁当容器の返却率は2〜3割にとどまっている。
環境保全が推奨されている昨今、カトラリーやレジ袋の有料化などと同じく弁当容器の取り組みに対しても一層、努力が必要である。
生協ではリ・リパックやホッかるといった環境に優しいリサイクル容器を使用している。リ・リパックもホッかるも返却すると10円が返金される。リ・リパックは学内で作られる弁当に使われる弁当容器で、ホッかるは弁当のテイクアウトができるロビンフッドなどで提供される丼物に使われており、どちらもフィルムを剥がすと再資源化できる。
森保さんは生協利用者に対し「生協でお弁当を買った際にはぜひリサイクルに協力して欲しい。生協としてもやりがいのある企画だと実感できるし、一緒に環境のことについて考えることができれば良いなと思う」と語った。(廣津寧々)