関西学院大学の秋学期卒業式が、17日から18日にかけて西宮上ケ原キャンパス総合体育館であった。17日は神戸三田キャンパスと西宮聖和キャンパスの3学部、18日は西宮上ケ原キャンパスの8学部の式があった。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今年も入場者を卒業生のみに限定。今年の学部卒業生は5415人だった。
式の冒頭、今年で発生から11年を迎える東日本大震災と、現在も続くウクライナでの戦闘と現地の人々へ思いをはせ、祈りを捧げる場面があった。
舟木讓院長は、2年間のコロナ禍での学生生活に触れたうえで「関西学院大学で培った力を、社会に存在するフェンスを取り除くために使ってほしい」と話した。村田治学長は「社会や世界の変化に対応するために自己を鍛え、その成果を世界人類のために役立ててほしい」と激励した。
4月から地元の九州の銀行に就職するという法学部4年の女子学生は「コロナの影響で後半の2年間はほとんど大学に来ることができず、アパートで一人しんどい時間を過ごした時もあった」とし「卒業できたという安心感と、関西に来て仲良くなった友人と離れることへの寂しさが入り交じっている」と感慨深げな様子だった。
東京の大学院に進学する法学部4年の女子学生は「一番の思い出は部活動。練習は厳しかったが、あんなに濃い思い出を作れた大学生活に感謝」と振り返った。
17日の式の前後には、中央芝生や正門前で記念撮影をする学生の姿も見られた。18日はあいにくの雨だったが、傘を差しながら友人とカメラに納まる学生や談笑する学生もいた。
入場できなかった学生の家族らが式を見ることができるよう、動画投稿サイト「YouTube」で式の様子を生配信した。(吉永美咲)