スタートラインは同じ 体育会自動車部

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競技用車両、10年以上使用している=2024年9月18日、名阪スポーツランド、木下皓太郎撮影

 「自動車部ですが、免許を持っていない状態で入部する人もいますよ」。そう淡々と語るのは体育会自動車部主将の豊崎俊介さん(商学部3年)だ。

自動車部は今年で創部91年目を迎える。現在部員は20名以上で、毎週土曜日に部が所有するガレージにて車両の整備を行い、月に1・2回はコース場での練習に励む。昨年は全関西総合杯で男女ともに団体優勝を成し遂げた。

9月18日には名阪スポーツランドにて第2回ジムカーナ選手権大会が行われ、自動車部は男子団体で2位の成績を収めた。今回出場した4選手はジムカーナに初出場ながらも健闘を尽くした。

ジムカーナとは、パイロンで仕切られたコースを競技車両が一台ずつ走行するタイムトライアルだ。競技コースは大会当日に発表され、選手は約1時間の慣らし運転を経て本番に臨む。

ジムカーナの魅力は何といってもスピードだ。直線での加速や的確なハンドルさばきでコーナーを攻める。競技のタイムは寸秒を争い、各大学自動車部がしのぎを削る。

そんな自動車部であるが、現在出費面で問題を抱えている。OB会の支援はあるものの、部員1人辺り年間10~20万円の出費を伴い、学生には負担が大きい。

 豊崎さんは「頑張ろうと思う人のために、頑張れる環境を用意したい」と語る。経済的事情で部活動を続けられなくなることがあってはならない。現在は練習用の運転シミュレーターを導入したり、クラウドファンディングで資金を調達したりしている。

 幼い時から車が好きで入部した島崎さんは「皆大学から競技を始めているのだからスタートラインは同じ。部活全体で成長できる環境を作りたい」と意気込んだ。

(木下皓太郎)

大会終了後の集合写真=2024年9月18日、名阪スポーツランド、木下皓太郎撮影

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