
本インタビューは2024年11月に行われ、4月1日発行の関西学院大学新聞866号に掲載されました。
―「現在」―
黒原選手は2021年ドラフトで広島から1位指名された。指名された当時の心境を「上位で指名されればいいなと思っていたが、まさか1位で呼ばれるとは思っていなかった。びっくりした」と謙虚に話した。
黒原選手はプロ3年目となる昨シーズン、主に中継ぎとして53試合に登板し4勝3敗3ホールド、防御率2・11を記録した。特筆すべきは〝奪三振率〟という数値で10・11を記録した。これはセ・リーグの50イニング投げた投手の中で3位になる。この数値は同じ救援投手で昨季最多セーブのR・マルティネス選手(巨人)を超える数値だ。
武器である奪三振について黒原選手は「自分はそういう(三振をとる)ピッチャーなので三振を取ることは状態が良いという一つの基準になる」と奪三振への思いを話した。
また、先発と中継ぎの両方を経験した黒原選手は調整面の違いについて「先発はスタミナの管理が必要だが、中継ぎはフルで出し切れる。力の入れ具合に違いがある」と分析した。
黒原選手の昨季に印象に残った登板は4月7日(日)の対中日戦だ。開幕戦で頭部死球を与えた次の登板だったが、本人は「ここが分岐点だった」と語った。試合には負けたが5回1失点と試合をまとめ、悪いイメージを払拭した。この試合後、新井貴浩監督から中継ぎに入るように言われ、その後の中継ぎとしての活躍につながった。
黒原選手はタイトルに関して数字は後からついてくるので特に意識していないとしたうえで「先発であれば最多勝や奪三振、中継ぎであれば最優秀中継ぎ。上を目指していきたい」と力を込めた。またチームとしては「昨季は特に悔しいシーズンだったので優勝しかない」と雪辱を誓った。
―「メッセージ」―
最後に黒原選手は「関学は良い大学です。しっかり頑張って一人一人が誇れる学生になってください」と在学生と新入生にエールを送った。
(久保田創士)