「芸人を諦めるために芸人の世界へ飛び込んだ」。こう話すのは、関西学院大学経済学部卒業生の橋本直さん(41)。中学から大学まで関西学院で学んだ。
現在は吉本興業に所属し、お笑いコンビ「銀シャリ」として舞台、テレビ、ラジオなどで活動している。また、2016年にはM-1グランプリ優勝という結果を残した。
高校、大学時代は「ダウンタウン」や「さまぁ~ず」が出演している番組をよく見ていた。バラエティー番組では「夢で逢(あ)えたら」や「大石恵三」、お笑い番組では「すんげー!Best10」が好きだった。
大学卒業後は就職するか芸人を目指すか迷っていた。しかし、当時のテレビ番組はお笑い番組が人気だった。「就職してもお笑い番組を見続け、芸人を諦めきれないと思う」と振り返る。就職するにしても、就職してから芸人を目指せば良かったという後悔をなくすことや、挑戦したけど芸人になれなかったという事実がほしかった。
「もちろん、芸人の世界ではすぐに結果が結びつかないし、売れるのはたった一握りだ」と橋本さん自身が分かっていた。ただ、母親が芸人の仕事に反対せず背中を押してくれたおかげで、芸人を目指すという志が同じ仲間と共に今日まで頑張ることができた。
現在は新型コロナウイルスによる影響で、単独ライブ全国ツアーは中止している。「ライブツアーをできるだけ早く再開したい」と強く望んでいる。(山形昌太郎)