全日本大学対抗テニス王座決定試合の第4日は11日、愛媛県総合運動公園(松山市)であり、関西学院大学庭球部男子は、慶應義塾大学と対戦した。ダブルスは序盤から一進一退の攻防が続くも、あと一歩が届かず全敗。シングルスを含め1-8で敗れ、8年ぶりとなる3位決定戦に進出する。
「選手たちには試合を楽しみながらも、チャレンジャー精神を持って準決勝に臨んでほしい」と試合前に話した関学大の内田雅人・男子部監督。ダブルスは1セット目から互いにゲームを取り合う一進一退の展開となった。
増成拓也・増成智也ペアの相手は慶應大の1年生ペア。2022年度全日本学生テニス選手権大会の、ダブルス本戦で勝利した慶大・白藤成主将との「再戦を警戒された形となった」と監督は話す。1セット目は、僅かな差で慶大が、続く2セット目は調子を戻してストレートで関学大が勝利。勢いは続くように見えたが、終盤に慶大が巻き返し、試合を取りこぼした。
中留諒太・其田怜ペアは1セット目を獲得し、好調な滑り出しを見せた。2セット目を4ゲーム連取。中留選手が「カモーン!」とコート全体に響き渡る雄たけびをあげ、会場を沸かせた。しかし、調子を取り戻した慶大に8ゲーム連続で奪われ、惜しくも敗れた。
篠田玲・堤野竜司ペアもセット獲得まであと一歩に迫る勢いも届かず、敗戦。ダブルス3試合は全て敗北となった。末吉悠人主将は「0-3だったが、3-0で勝つ可能性もある内容で慶大と戦えていた。最終セットやタイブレークで落としたのは、精神的な部分。相手の方が気持ちが強かった」と振り返った。
望みを託したシングルスも振るわず、1-8で決勝への切符を逃した。「シングルスの1、2人目は相手のレベルが違うと感じたが、後半でもう少し競れたのかな」と話し「ただ、ダブルスで勝っていれば、シングルスではどうなっていたか分からなかった」と主将はつぶやく。
4年生にとっての引退試合となる12日、3位決定戦は関西リーグで1-8で敗北した近畿大学に挑む。関学大で唯一、1年生で出場した堤田選手は「4年生のためにも最後は勝って終わりたい」と明日に向けて活躍を誓った。(柴崎辰徳)