今季限りで退任する体育会アメリカンフットボール部の鳥内秀晃監督(61)が8日、本学西宮上ケ原キャンパスで記者会見を開いた。「正直ほっとしている」と今の心境を語り、28年間の監督人生を振り返った。
監督生活で辛かったことを問われると、03年の夏合宿中に部員の1人が急死したことを挙げた。この事故を受け「指導ががらっと変わった。安全第一、人の命第一」。
監督としての公式戦での通算成績は197勝38敗3分け。常勝集団の関学を背負った28年間だった。「負けた年は悔いが残る。ライスボウルを含めて、勝つチャンスがあるのに、勝たせてあげられなかったことは悔いが残る」。
学生主体を貫いた監督は「学生自身の意見を取り入れることが大切。納得させるためには、失敗も必要。お前ら勝手にやってくれ作戦や」と笑顔で話した。後任の指導陣にも学生の主体性を大切にし、人間的な成長を促すよう期待を寄せた。
今後は「とりあえずは休憩。時間が必要。まだ何も考えていない」と話した。今後も要請などがあれば、アメフトの魅力などを発信していきたいという。
後任の監督は今月下旬に発表予定。