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新4年生の半数以上が クラブ・サークルに無所属

 大学入学当初からコロナ禍で大学生活を制限されてきた3年生の現状がデータとして浮き彫りになりつつある。

 関西学院大学は2月20日、昨年の夏に実施した学生生活調査の結果を発表した。調査では3年生の半数以上がクラブ・サークルに「所属していない」と回答していた。

 同調査によると、3年生では46.2%、1年生では71.54%が何かしらのクラブ・サークルで活動していることが分かった。中でも、1年生は全体の約23%以上が学生連盟加盟団体に所属しており、2014年から18年の構成員比率の平均である約19%を上回った。

 こうした傾向は大学全体でも起こっている。22年に全国大学生活協同組合連合会が行った調査では、1年生のクラブ・サークルへの所属率は約7割まで回復しているという結果だった。

 学生が望んでいたキャンパスライフが戻りつつあることには安堵できる。その一方で、3年生はますます不安を募らせている。

 その不安の要因は3月1日に選考が解禁され、山場を迎えている就職活動だ。

 クラブ・サークルだけでなく、留学、ボランティアの機会が減り、「ガクチカ(学生時代に力を入れてきたこと)」で話すことがないと嘆く学生も少なくない。

 「ガクチカ」を作るために今から何かするのも一つの手段だろう。しかし、ガクチカは優れた成績や結果が求められているわけではない。

 一番大切なことは、現状をありのまま受け止めて自身を分析すること。そして自分の個性が光る要素に目を向け、それを言葉として伝えることではないだろうか。

 新入生たちにはそれらを見つけ考える時間が、整った環境がある。自信をもって語ることができる学生時代、自己になるかは自分次第だ。

関西学院大学「2022年度生活調査」より関西学院大学新聞総部が作成
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