関西学院大学ホームページから
今年、神戸三田キャンパスに新たな施設がオープンする。その名は、Co-Creation Village(通称Cビレッジ)。このCビレッジは、起業を志す人を産学官民の連携により支援するインキュベーション施設「Spark Base」(通称S-ベース)、神戸三田キャンパス初となる学生寮「創新寮」(Genesis Dorm・通称Gドーム)、24時間365日利用可能なフィットネスジム”FIT365”が入居した商業施設から構成される。
この記事では、Cビレッジの概要を、メディア向け説明会で実際に取材した内部の様子とともに紹介する。
-Gドーム-
創新寮は神戸三田キャンパス初となる学生寮でGドームとも呼称される。キャンパスの正門から徒歩3分という立地にあるこの寮は、地方出身の学生が安心してキャンパスライフを送れる拠点としての役割を担っている。
その構造は地上4階建て。A~D棟の4棟に寮室がある。寮室には備え付けの家具の他トイレ、シャワーブース、洗面台などが備わり、衛生・身支度に必要な設備は部屋の中で完結する。また、十分な広さの大浴場がシャワーと別に整備されている。
食事はカフェテリアで朝食200円、夕食440円で用意されるほか、自炊することも可能だ。寮の中には調理を行える部屋が多数用意されており、そのコンロはほとんどがIH製になっている。シェアキッチンには食器や調理器具、ホットプレートも完備されており、集まって食事を楽しめるような空間だった。
さらに遊興施設として、リラックスしながら鑑賞できるシアターがあるほか、鏡張りのダンススタジオ、音楽スタジオがあるなど至れり尽くせりだ。
寮費は、入寮費6万円、寮費5万8千円、管理費1万円。民間と比較すると、寮費は少し安く、広さは半分くらいである。
寮の倍率だが、初年度の今年、在学生に関しては選考なしで希望者全員が入寮。新入生は270人の応募があったが、在学生とのバランスも鑑み90人が入寮することになった。定員300人に対して、1年90人、2年30人、3年10人、4年20人、院生10人の160人でのスタートとなる(人数はいずれも凡そ)。
在学生の応募が少なかったことについて、永嶋恒治神戸三田キャンパス事務室長は「寮費が高く感じる、或いは駅前にも下宿があり、引っ越し費用がかかるため一度様子見している人も多いのでは」との見解を示した。
-Sベース-
Sベースは、起業家の育成、研究成果の社会実装、地域課題の解決の3本柱をコンセプトとしている。学生のみならず、兵庫県や三田市、企業そして住民が集い交流することで地方創生に資する社会変革の実践拠点になることを目指している。
その内部は全体的にゆったりとしている印象だ。新施設だからこその広さを活かした内装になっている。1階はオープンスペースと個室の両方が多く備えられており、用途に応じて使い分けることができる。
2階には、コワーキングスペースの他に、コミュニティキッチンが備えられている。料理をしながらアイスブレイクすることができるのは画期的だ。また、テラスも設置されており、神戸三田キャンパスを望むことができる。
そんなSベースを利用するには会員登録をする必要がある。無料会員は1階のオープンスペースの利用が可能で、ミーティングルーム等は有料で利用可能である。2階の施設を利用するには有料会員に登録する必要がある。一方でカフェやラウンジは登録なしで利用可能だ。
-FIT365-
Cビレッジにはフィットネスジムが入居している。これは関学生だけでなく地域住民も利用することができる。住民からはすでに「近所にこのような施設がなかったのでありがたい」といった声が寄せられているという。
内覧の際には、トレーニング器具が搬入されていない状態だったが、内部は非常に広い印象だった。器具に関しては、少なくて困ることのないように設備される予定だ。また、女性専用の部屋も完備されており、誰でも使用しやすい印象を受けた。
利用料金は、関学生に対して割引が適用されるため一般の利用者より低価格で利用することができる。
Cビレッジは5月末のグランドオープンを目指し、4月から順次運用を開始していく。
(山下結大朗)