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(この学生に注目!)藤原里音さん 現代を生きる全ての「DIVA」へ

 

 シンガーとして活動する藤原里音(さとね)さん(社会学部3年)は新曲「DIVA」を2024年秋にリリースする。

 「DIVA」という言葉は二つの意味を持つ。一つ目は、オペラやクラシック音楽において高い技術や表現力を持つ女性ソロリストを指す。二つ目は、強い個性や魅力を持つ女性を表す。社会において強い影響力を持つ人を指し示す「DIVA」の意味に共通しているのは「女性」である点だ。

 「DIVA」のインスピレーションを得たのは春のイギリスへの美術留学であった。留学中、藤原さんはアリシア・フランクリンやホイットニー・ヒューストンなどの名だたる女性アーティストが紹介されているDIVA展に足を運んだ。展示を通して、尊敬するアーティストの歴史が今の自分の中に流れている「音」へと辿り着いている感覚を得たという。

 「前回のファーストシングル『Back To Me』は新たなスタートをイメージした。しかし今回の曲はなりたい自分を表した」と語る藤原さん。新たなスタートの先に生まれる新しい自分の道を指し示す曲が誕生した。

 今の時代、ジェンダーに対する感覚が多様になり、「女性」と「男性」を区別する基準は個人に委ねられる。そのような時代だからこそ、ジェンダーを理由に成功しづらさや生きづらさを感じる現代の「DIVA」を表現している楽曲が今回の新曲なのではないだろうか。

 藤原さんの描く歌詞は「音」を大切にしている。「音」はものが動き、擦れ、ぶつかってできる空気の震えが耳に届いて聞こえるものだ。歌における「音」も、気持ちの揺さぶりや感情の高ぶりが動き、擦れ、ぶつかり合って生み出された作り手からのメッセージである。その「音」が多くの人へと届く日が待ち遠しい。

(山本紗佑里)

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ライブの様子=本人提供

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