堀竹南帆氏、仲悠士撮影
仕事に求めるものは何だろうか。待遇、労働環境、やりがい、価値観は人それぞれだ。
ただ、現代を生きる大学生が大切にすべき価値観がある。それは「サステナビリティ(持続可能性)」だ。
サステナビリティは、未来の世代に豊かな社会・環境を残せるように、長期的な発展を目指す考え方だ。昨今重要視されている「SDGs」も、サステナビリティの具体的な目標の1つだ。
現在、多くの企業がサステナビリティの実現に向けた施策に力を入れている。なかでも大手ゴム製品メーカーの住友ゴム工業株式会社(以下、「DUNLOP」)はサステナビリティ推進に注力しており、健康経営優良法人に9年連続認定されている。
「大切にしているのは、事業の成長と社会課題解決の両立。企業理念『Our Philosophy』に基づいて、当社の事業が社会に良い影響を与え、ともに発展することを目指している」と語るのは、同社サステナビリティ推進部の久保田将樹氏だ。「当社は『はずむ未来チャレンジ』というサステナビリティ長期目標を設定している。具体的な目標を定め、定期的なモニタリングと評価を行っている」と説明した。
また、「『はずむ未来チャレンジ』は、独自の7つのマテリアリティ(重要課題)を軸に設計した。マテリアリティの1つには、社会課題解決に向けたイノベーションという項目がある。『安全なモビリティ社会の実現』や『生涯スポーツの浸透と健康寿命の延伸』といった、当社の活動を通じて目指したい社会の姿を明記した」と説明した。
このような企業の姿勢は、社員1人ひとりの意識にも反映されている。BX人事部の堀竹南帆氏は関西学院大学卒業生の1人だ。2020年に社会学部を卒業後、DUNLOPに入社した。入社後はサプライチェーンマネジメントの業務を経験、現在は採用担当をしている。
「関学大では本当に多くのことを学んだ。ゼミ活動に打ち込み、充実した生活だった。社会学部の授業では、多角的な視点を会得した。社会学の面白さはアプローチの手法がたくさんあることだと思う」と学生時代を振り返った。
関学大の建学の精神「Mastery for Service」については、「自分の仕事が誰の役に立っているのかを常に意識することで、単なる作業ではなく『価値を届ける仕事』として取り組む姿勢が身に付いた」と話した。
日々の業務の中でも、サステナビリティを意識するという。「採用活動を通じて多様な価値観やバックグラウンドを持つ人材を受け入れることも、持続可能な組織づくりの一環だと考えている」と説明した。
加えてキャリアとサステナビリティの関係について「ワーク・ライフ・バランスの確保による生産性の維持や、自分自身の価値観や強みを活かせる業務への積極的な関与が必要だ。心身の健康を保ちつつ、長期的に成長し続けられる環境を提供したい」と考えを述べた。
在学中の関学生に向けて、「学生時代に、コミュニケーション能力、論理的思考力を身に付けることが大事。情報化社会だからこそ、情報の取捨選択の能力や情報の背景を想像する力も必要。」とアドバイスした。
DUNLOPは、関学大と連携して、サステナビリティ経営を推進しており、商学部の「教養基礎G(環境)」の授業ではゲスト講師を行っている。また2025年7月には「LGBT-Allyプロジェクト x 関西学院大学」というコラボイベントを開催した。
企業のサステナビリティに対する姿勢は、そこで働く人の意識にも根付いている。「持続可能な社会」と「持続可能な働き方」の実現が求められている。
(杉谷拓樹)

