サイトアイコン 関西学院大学新聞

天守模型制作 建築学部の挑戦

模型制作の調査を進める建築学部の学生の様子=八木康夫教授提供

 関西学院大学建築学部は、学部長である八木康夫教授(63)を中心に宇和島城(愛媛県宇和島市)の天守模型の制作を進めている。

 宇和島城は1601年に築城の名手として名高い藤堂高虎によって築かれた城だ。その後城主が変わった際に一度建て替えられた天守は現存しており、今日では日本の現存十二天守の一つとして数えられている。

 現在城中に置かれている天守模型は江戸時代に作られたものだ。老朽化等の原因から作り直すことが決まり、今回八木教授に声がかかった。

 天守模型の制作には技術面、金銭面、時間面で多くの問題が残されているが、それでもなお多くの関学生が制作に携わり続けている。八木教授は「学生たちの手で制作し、問題解決を図ることが彼らの学びになる」と考え、共に制作を続ける姿勢をとっている。

 八木教授は宇和島城と自身には多くの縁があると語る。その中でも、関西学院と宇和島市には浅からぬ繋がりがあったという。

 関学を建学したW・R・ランバスの父親であるJ・W・ランバス。彼は生前、宇和島市に現存する中町教会の建立に携わっていた。その後も教会で初代牧師を務め、生涯を通して宇和島市と深く親交を保っていた人物であった。

 関学と宇和島市の交流について「何か不思議な縁のようなものを感じた」と八木教授は笑顔で語った。(宝本拓夢)

モバイルバージョンを終了