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犠牲者を悼んで 阪神淡路大震災から29年

 関西学院大学は1月17日、西宮上ケ原キャンパスのランバス記念礼拝堂で阪神淡路大震災記念礼拝を開催した。礼拝では29年前震災で犠牲になった関学大の教員8名と学生15名を追悼した。学生だけでなく、地元住民など世代を問わず多くの人が参加した。

 神田健次名誉教授(75)は「希望に生きる」と題して震災当時の生活や学生の様子を振り返った。阪神淡路大震災後、多くの関学生が積極的にボランティアに参加したことについて「学生たちはスクールモットーを守るためではなく、何かしなければという思いからボランティアに参加していた」と力強く語った。

また、神田名誉教授は1月1日に発生した令和6年能登半島地震において、地震発生直後、被災地が個人のボランティアの受け入れを行わなかったことに触れた。「ボランティア志願者が多くてうまく運営できなかった阪神淡路大震災の反省点が生かされていると思う」と話した。

 黙とうの際には関西学院ハンドベルクワイアに所属する久戸瀬帆南さん(文学部2年)が15回鐘を鳴らした。

 ピアノ演奏のサポートをするために参加した岡元麻奈さん(神学研究科2年)は「当時の学生の活動を知り、勉強になった。能登半島地震の被災者に思いを馳せながら生活していきたい」と語った。    

(石本理子)

阪神淡路大震災発生当時のことを話す神田健次名誉教授=2024年1月17日、関西学院大学西宮上ケ原キャンパスランバス記念礼拝堂、石本理子撮影

黙とうをささげる参加者たち=2024年1月17日、関西学院大学西宮上ケ原キャンパスランバス記念礼拝堂、石本理子撮影 

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