小池百合子都知事インタビュー「女性こそ日本の持てる、眠れる資源」 

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 小池百合子知事は6月24日、関西学院大学新聞との単独インタビューに応じた。待機児童対策などを挙げ「女性の力を最大限に活かす政策を行っている」と語り、環境問題では大学生に対しても熱心に関わることを求め、東京五輪・パラリンピックについては、パラリンピックの重要性を強調した。(聞き手 松岡樹)

 ——小池知事は本学にも在籍されました
 「体育会陸上競技部OBの多田修平(住友電工=19年法卒=)に注目している。日本を代表する多田選手が、校章の新月のマークを付けて走っていたのはうれしかった。相撲部OBの宇良など、関西学院にまつわる人々を応援している」

 ——女性初の都知事だが、女性として積極的に取り組んでいる政策はあるか
 「日本は、世界経済フォーラムが公表したジェンダーギャップ(男女格差)指数で149カ国中110位だ。近年、日本国内でも女性活躍の推進が注目されているものの、他国と比較すると、とても遅い。女性こそ日本の持てる眠れる資源であり、東京都では女性の力を最大限に活かす政策を行っている。例えば、待機児童対策も女性活躍につながる施策であり、力を入れている。多い時には8000人近くいた待機児童は約3700人と四半世紀ぶりの水準になった。待機児童の数は子供の数のようで、働きたいと思っている親の数でもある。意欲のある女性が、仕事と子育てを両立できるようにしたい」

 ——性別について、不適切な発言を受けることもある
 「(不適切な発言を)私は気にしていない。エネルギーを使う意味はないと考えている」

 ——小泉政権で3年、環境大臣を務めた。都政でも環境対策に取り組んでいる
 「先日、二酸化炭素(CO2)の排出量について2050年までに実質ゼロを目指す『ゼロエミッション東京』を実現すると宣言した。ニューヨークやパリ、ロンドンも既に宣言しており、東京が遅れを取るわけにはいかない。気候変動の影響は深刻さを増している。CO2を多く排出しているのは大都市だ。東京都も気候変動対策を展開している。東京から覚悟を持って取り組み、日本全体を動かしたい。例えば、世界で初めて、オフィスビルを対象に排出量の削減を義務付ける『キャップ&トレード』制度を導入した。2000年と比較しCO2を27%削減した。また、事業活動で使う電気を100%再生可能エネルギーでまかなうことを目指す世界的な取り組み『RE100』がある。都庁第1本庁舎で、排出しているCO2も再生エネルギーでまかなうと発表した。そして、大学のCO2排出量は意外と多い。生協や食堂でマイバッグや紙ストローを活用してもらいたい。関学でも、環境に対して熱心に取り組み、大学全体でアピールして一大ムーブメントを起こして欲しい」

 ——来年には2020年東京五輪・パラリンピックが開催される
 「大会会場の整備のめどはたち、大会運営の方法や気運を高める方法を検討する段階にある。関西からも、ぜひ観戦に来て迫力を味わって欲しい。また、パラリンピックの成功なくして、東京大会の成功はないと考えており、パラリンピックには特に力を入れている。パラスポーツを知ってもらうために「パラスポーツパスポート」も作成した。関西学院大学東京丸の内キャンパスでも『パラスポーツボランティア養成講座』が行われており、注目している。また、スポーツと健康増進は切り離せないと考えており、都では受動喫煙防止対策も進めている。2020年を良い機会にして、東京都から全国に波及させていきたい」

 こいけ・ゆりこ 1952年生まれ。兵庫県芦屋市出身。71年関西学院大学社会学部に入学。カイロ大学を卒業。アラビア語通訳やニュースキャスターを経て92年に参議院議員、93年に衆議院議員に。2003年、環境相に就任して「クールビズ」を提唱。女性初の防衛相や自民党総務会長などを歴任し、16年8月、女性初の東京都知事に就任した。

「意欲のある女性が、仕事と子育てを両立させることができるようにしたい」=6月24日、東京都新宿区の都庁

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